ニコンZのDX機で明るい単焦点を選ぶとき、NIKKOR Z DX 24mm f/1.7とNIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7は用途が異なります。前者は日常のスナップや室内で背景を含めやすい画角、後者は被写体を大きく写す接写能力が核です。以下はニコンの公式仕様を基にした比較で、両レンズを実写したレビューではありません。
アイキャッチは概念イラストであり、実レンズの写真・実写作例ではありません。
公式仕様の比較表
| 項目 | Z DX 24mm f/1.7 | Z DX MC 35mm f/1.7 |
|---|---|---|
| 焦点距離 | 24mm(DXで36mm相当) | 35mm(DXで52.5mm相当) |
| 開放F値 | f/1.7 | f/1.7 |
| 最短撮影距離 | 0.18m | 0.16m |
| 最大撮影倍率 | 0.19倍 | 0.67倍 |
| 質量 | 約135g | 約220g |
| 主な得意分野 | 街・旅行・室内・人物と周囲 | 小物・料理・植物の細部・標準画角のスナップ |
35mm判換算の数値はDXフォーマット装着時の画角を説明するもので、レンズの実焦点距離が変わる意味ではありません。最短撮影距離は撮像面から被写体までの距離で、レンズ先端から16cm/18cmという意味ではありません。
24mmは背景を含めたい撮影向き
DX 24mmは約36mm相当の画角となり、被写体の周辺環境も入れた街歩き、食卓、旅の記録に使いやすい候補です。135gという公称質量も、持ち歩く組み合わせを軽くしたい人にわかりやすい指標です。狭い室内で一歩下がれない場面では35mmより画面に入る範囲が広くなります。一方、小さなアクセサリーを画面いっぱいに写す目的では、最大撮影倍率0.19倍の限界を踏まえる必要があります。
MC 35mmは小物の細部を優先
DX MC 35mmは最大撮影倍率0.67倍、最短撮影距離0.16mのマイクロレンズです。35mm判換算では約52.5mm相当の画角なので、料理、花、手元の道具などを大きく写したい人の候補になります。ニコンがいう「等倍相当」はDXでの写りの大きさを35mm判換算で説明したもので、レンズ自体の最大撮影倍率は0.67倍です。ここを1.0倍と誤記しないよう注意が必要です。接写では被写界深度が浅くなるため、花や商品の細部をすべてシャープに見せたい場合は絞りやピント位置を調整します。
同じf/1.7でもボケは同じではない
開放F値は共通ですが、背景の見え方は焦点距離、撮影距離、背景までの距離、構図に左右されます。公式数値だけで「35mmのほうが必ずよくボケる」などと断定できません。特にMC 35mmの近接撮影では、実効F値の表示が公称f/1.7と異なることがあるとニコンは案内しています。マクロ撮影を明るさだけで選ぶのではなく、撮りたいものの大きさと作業距離を優先しましょう。
購入前の確認点
- カメラがニコンZマウントのDX機か確認する。FX機でも装着自体の可否と撮像範囲は機種の説明書を確認。
- 部屋・街角など広めの構図が多ければ24mm、花・模型・料理などの寄りが多ければMC 35mm。
- 動画や手持ち夜景ではカメラ側の手ブレ補正・使用条件も確認する。開放F値だけでブレは防げません。
- 価格と在庫、付属品、返品条件は購入直前に販売店で確認する。
24mm/35mmの画角の考え方は焦点距離と画角の基礎、近接撮影の数字の読み方は最短撮影距離と最大撮影倍率の解説も参照してください。
結論
一本目の軽量なスナップ用単焦点ならDX 24mm、被写体の細部を大きく写すことが目的ならDX MC 35mm。後者も通常距離の標準画角レンズとして使えますが、画角は24mmより狭いので、室内では撮影位置を確保できるか確認してください。

